地球人類のルーツ(私たちの起源)3
続きです。
さて次に、生みの親ないし支配者によって遺伝子な操作され、戦闘機械という特別の
目的をもって創り出され徹底的に培養されたといってもよい人間に目を向けると、
彼らはごく普通の、しかしすでに高度に進化した人間であった。
遺伝子操作によって身体的には退化させられていたものの、昔の身体的特徴が再浮上し、環境の影響などに対する抵抗力が極めて強く、一種の粗暴性を備えていた。
遺伝子操作の際に、創造と自然の法則と掟を認識し記憶し理解し、それに従う要素、
つまり均衡と善を備えた遺伝子は操作されなかった。
この要素を残したのは最初から計画されたことで、それらの要素が遺伝子操作された
人間の退化を歯止めするある種の安全性を示すという研究結果に従ったのである。
それによって彼らの生活や行動などにいくらか人間的な部分を呼び起こすと同時に、
遺伝子操作された人間が生みの親ないし支配者に対して、悪意を持ったりしないための
一種の保証も与えられた。
後者の希望は満たされなかったものの、遺伝子操作された者たちがまったく人間性を
欠いたり総体的に退化したりするのは免れた。
残された要素によって、平衡性や善性が遺伝 操作された者の意識の中に少しずつ頭を
もたげてきて数百万年も経つうちには邪悪なものが徐々に意味が薄れてきた。
だがそれでもそれは今日でもはっきりと認めることができ、 特に一部の支配者、犯罪者、独裁者などに顕著に表れている。
遺伝子操作による要素と、平衡性と善性という人間に自然に備わった要素との間に
葛藤が、または少なくとも動揺が必ず起こることは残念ながら考慮されてこなかった。
この種の葛藤は昔からよく見受けられることであり、今日も多くの人々にそれが見られる。
だから人間は、この遺伝子操作を通じて、遠い昔から自分の内部で善悪の戦いを繰り
返してきたのだが、その場合、悪が勝つことが多い。
だがそれにもかかわらず、遺伝子操作によって引き起こされた弊害と遺伝素質、邪悪、
または遺伝悪に打ち勝つことによって、善を貫く人間がますます増えつつある。
しかし残念なことにこの遺伝悪は、柔弱化と似非人道主義に基づく一種の退化現象と
しても、しばしば現れている。
正しい道が見つからなかったために、宗教やセクトによる意志薄弱から生じることが多い間違った理想を、追いかけてしまったのだ。
続いて、地球上の様々な人種の様々な皮膚の色に 言及するが、これについては今までの
説明に付け加える必要はあまりないと思う。
というのも、様々な人種や皮膚の色は我々の銀河系つまり天の川の中の多種多様の惑星
系に発したもので、シリウス領域が重要な役割を果たしていたことについては先に述べた。
これは、本来の起源に関する限りは正しい。
その後、古代リラ人が地球に飛来して地球人と混血したが、その末裔は今日この惑星に
多く生息している。
遺伝子操作関連に話を戻すと、彼らは元々遺伝子操作された者たちに好意をもっており、彼ら自身は生みの親ないし支配者であったが、遺伝子操作された者たちを殺すべきか追放すべきかき決定する段になると、彼らは 二つの党派に分裂した。
両党派は激しい討論とせめぎ合いを展開したが、そこにシリウス領域の他の知性体が
介人 し、この者たちは遺伝子操作された者たちを殺害すべきだという党派に荷担した。
そのため,真に好意的な者たち、つまり殺害反対者らは、殺害賛成派の様々な対抗策にも
かかわらず、遺伝子操作された者たちの大半を複数の集団に分けて逃亡させ、それに
よって救った。
そしてすでに述べたように、二つの民族は銀河系中心太陽の彼方、銀河系 の別の側に
住み着き、残りの民族はゾル太陽系の火星とマローナにそれぞれ新しい居住地を見つけ、さらに数千人の退化した遺伝子操作された者たちは地球に追放された。
好意的な者たちはその頃すでに、ここに連れてこられた人間たちがいつまでもこの太陽系にとどまるのは不可能だとわかっていた。
この辺鄙な太陽系の太陽はすでに衰退期にあり、いつの日か再度の移住が必要となる。
これを選んだ背景には、生みの親ないし支配者から「堕落者」または「神の労働者」と
呼ばれる者たちの移住地として、この衰退しつつある惑星を選んだとは、シリウス知性体も殺害賛成派の生みの親ないし支配者もまさか想像しないだろうという思惑があった。
また、シリウス領域にある遺伝子操作された者たちの故郷の惑星とゾル太陽系との間、
そして銀河の向こう側のはるか彼方の太陽系との間には莫大な距離がおかれていた。
彼らに死と消滅をもたらそうとする者たちから彼らを守るための措置だった。
だから隠れ場所としても、銀河の外れの遠く離れた場所が選ばれたのだ。
さらに決定的要因となったのはその環境だった。衰退しつつある太陽はもとより、
ゾル系惑星も、銀河の向こう側の太陽系惑星も、生活環境はひどく悪かった。
新しい居住地となる惑星のどの空気をとってみても、彼らの生まれ故郷の惑星の空気の
成分に匹敵するものはなかった。
この事実は、今日の地球にも当てはまることで、地球の空気は人間の呼吸に必要とする
規準と一致しない。
こうして、衰えつつある太陽、悪い生活環境、そして悪い空気という事実が、ここゾル
太陽系と銀河の向こうに追跡者からの隠れる場所を探すための十分な根拠となった。
そしてそれ以来、シリウスとその近辺の惑星と知性体から遠く離れたここゾル太陽系に、遺伝子操作された者たちは細々と生き、子孫をもうけ、今や地球人類として、とどまるところを知らない進化を続けている。自らを解放し、宇宙空間に飛び立つことができる日も遠くない。
やがて、自分たちがもと来た場所に到達できるようになるだろう。
今日の形態の地球人は地球の産物だという地球の科学者らのばかげた主張や、猿の
子孫だというチャールズ·ダウィンの愚かで単純な謬説を覆す時が来るだろう。
地球にはもちろん純地球産の人間がいるが、彼らは猿とは無関係の独自の進化の道を
たどったものであり、また猿は原初もしくは初期の人類から派生したものだ。
だがこれらの純地球産の人間たちも今ではその遺伝子や遺伝素質として、その名も当を
得た、いわゆる遺伝悪を背負っている。
そしてまた、昔地球で滅びた古代リラ人とプレアデス/プレヤール人の系統の人間たちも
この遺伝悪を背負っている。
地球に滞在し地球で亡くなった地球外生命体はすべて一人残らず、自分たちの生まれ
故郷の惑星に戻ることはなかった。
その霊体は地球の彼岸領域に入った後、新しい人間の肉体に入るという転生を繰り返した。地球に生まれたその人間には、したがって、シリウスの生みの親ないし支配者が施した過去の遺伝子操作の弊害も受け継がれた。
遺伝子操作された者たちは地球上でも同類同士または純地球産の人間と一緒になって、
せっせと子孫をもうけ、それを通じて退化した遺伝子を地球という惑星上のすべての人類にとどまることなく蔓延させたのである。
遺伝 操作を施したからと言って、地球人が生まれながらの殺人機械だという意味には
ならない。
,彼らは、必要に応じて、または何らかの事情でかっとなったり制御が利かなくなったり
すると退化が表面に浮上して、殺人も犯し得る戦闘的生命形態なのだ。
しかしこの退化はたいていの場合、意識と心、ひいては想念と感情が病んでいたり、または短期間そこに過剰の負担がかかって激情に駆られた場合にのみ浮上するものである。
遺伝子操作によって促進されたり引き起こされたりする罪悪は、先天的に不可避の形態の殺意とはまったく異なる。
実際のところ、要するにこの遺伝子操作は制御可能な要素のみにほどこされたものであり、したがって人間はおそらく自分の中に植えつけられたこの悪に打ち勝つことができ、そして進化による自然な方法でこれを徐々に消滅させることができるのだ。
だがそれには恐ろしく長い時間が必要であり、したがって遺伝子操作の除去は絶対的に
望ましい。
ここでもう一度はっきり言っておくべきは、実際問題として、根っからそのような性癖を植えつけられた、生まれながらの殺人者はいないということだ。
なぜならそのような性癖や退化は、何らかの遺伝子障害によって、または心と想念と情緒と感情の意識障害や激情的行為によって、単独または集合的に発生するからである。
心や意識などの障害の場合、脳組織障害がそれに一役買っていることもある。
ただし忘れてはならないのは、これらすべては操作をほどこされた遺伝子の退化によってのみ起こり得るということだ。
それによって悪質なもの、つまり百パーセント否定的なものが常に表面に浮上するからである。
これと同じ原因が、例えば革命や戦争の場合に見られる粗暴化や血に飢えた興奮状態に
当てはまる。
人間は、殺人が以外に簡単なことを発見し、殺人のためらいをなくすと、そのような状態に陥るのだ。
遺伝子操作をほどこされていても人間には通常、殺人のためらいが残されているものだが、何らかの病気によって、または激情に駆られてそれに歯止めが効かなくなることがある。
これが意味するのは、生まれつき悪に染まったといった類いの、生来の悪人は存在しないということだ。
人間は悪いことや否定的なことばかり見たがるものだという多くの人々が好んでする
主張は、したがって妥当ではない。
人間には、その存在のそもそもの最初から否定的なものと肯定的なものが備わっているが、どちらか一方に偏ることはない。
事実、これについては平衡が保たれており、それによって初めて人間には生存能力
あるいは生存に必要な抵抗力が備わり、外から及ぼされる様々なひどい仕打ちや外部
からのあらゆる影響に打ち勝つことができるようになる。
否定と肯定の両方の要素を適切に組み合わせて活用すればその総体的価値が発揮され、
それが人間をして、抵抗力の強い生物にする。
創造と自然の法則と掟に則った闘志とそれに必要な能力を備え、しかし決して退化に陥ることなくそれを発揮できる生物にするのだ。
生みの親ないし支配者も元来このような人間であったのだが、これらの遺伝子を自分
自身の中から取り除くという狂気とも言える行為によって、闘争にまつわる一連の能力と抵抗力を失ってしまった。
そして思考と行動もそれに同調した結果、彼らは完全に軟弱化してしまった。
そして侵略者に攻撃されると、無力をさらけ出し征服されてしまった。
そこで彼らは秘密裏に戦闘能力のある者を創り出して遺伝子操作を施した。
そしてそこから様々な皮膚の色をした新しい人種が誕生したのだが、その者たちを侵略者に立ち向かわせ、勝利を収めた。
こうして自らの堕落には自ら責を負うべき生みの親ないし支配者は、必要に迫られて
新しい人種を創り出したのだが
この新しい人種には自然が与えたすべての前提条件が備わっており、したがって戦闘能力と生存能力を持っていたのだ。
だがそれでも生みの親ないし支配者は満足せず、そのため遺伝子操作を施して、この
新しい民族を持って生まれた性質よりさらに攻撃的にしようとした。
ある意味で彼らは遺伝子操作によって特定の要素を強化されたため、文字通り戦闘機械
になった。
それでも彼らは、進化の支配を受けて再びすべてを正常化する可能性を失っては
いなかった。
とはいうものの、それには数百万年が必要だ。
地球人類だ見てもわかるように、正常化の過程はいまだ続いている。
当時の遺伝子操作によって否定性と悪性が刻印づけられたため、現代の地球人一般を
見ればわかるように、特別強く不自然に攻撃的に刻印された性質は、もはや決して退化
しないというところ,までには、現在も十分に除去されていない。
これはあらゆる観点において残留しており、彼らが過剰に子孫を増やすのもその一つだ。
それを通じて人口過剰やそれに伴うすべての悪害が起こり、これはさらに様々な狂信的
宗教やセクトの狂気や愚行につながり、その結果として惑星が破壊の危険にさらされる
ばかりでなく、環境全体やあらゆる生命そのものの破壊さえ引き起こしかねない。
地球人類のこのような思考と行動は、遺伝子操作を受けて間もない頃の状態が再発
したような様相を呈している。
当時はすべてが退化し、あらゆる悪がはびこったのである。
生みの親ないし支配者が当時、遺伝子操作された者たちを再び破壊しようとする理由は
そこにもあった。
今日、特に軍事的および革命的事件または宗教およびセクト的陰謀において、この再発
状態が顕著だ。
軍事訓練、政治的扇動、宗教とセクトの狂信、そしてあらゆる種類の犯罪によって、肯定要素による制御が失われ、否定要素に巻き込まれ制圧されている。
そしてそこから生じる否定性と悪性の熱狂状態に、あられもなくのめり込んでいるのだ。
続く