ビリー・マイヤーのコンタクト事件を再検証する。(4)
続き
もし仮に、ビリー・マイヤー氏のコンタクト事件が捏造されたものならば、
1)動機・目的はなんだろうか?
2)彼が単独で行ったのか、組織的に行われたのか?
3)捏造の証拠と言われているものをどう評価するか?
について考えてみよう。
1)動機・目的はなんだろうか?
A)金銭
B)虚栄心
C)権力
D)狂気
コンタクティー詐欺の動機・目的は上の4つでほぼ説明できるだろう。
この説明は後日に廻し、先に分かり易い2)から考えていこう。
2)彼が単独で行ったのか、組織的に行われたのか?
少し考えれば明白であり、非常に重要なことだ。
どう考えても一人では無理だ。
組織的な活動でなければ不可能である。
大小様々な模型を製作・保管し、撮影日にはそれらを現場まで運搬し、セッティングし、撮影中は関係者以外が近づかないよう警備し、撤収する。
動画を撮影した時は、映画の撮影をするように沢山のスタッフが必要だったろう。
また撮影現場も人目をさけるために道のない山奥や辺鄙なところが選ばれ、さらに信憑性を増すために同じ場所は使わないのだから、その労力も大変だが、中には、民家や通行する車が映り込んでいるものもあるので、偶然目撃されるリスクを冒しても強行されることがあったようだ。
それと、撮影は平日の日中に行われることも多く、そのことから平日対応可能なスタッフ・専従者が揃っていたはずだ。
綿密に計画され、それを忠実に実行する専属の人員が多数いたので、大掛かりな捏造が可能となったのだろう。
しかし、それだけでは足りない。
現地はスイスの田舎である。
付近の住民が、多数の見知らぬ人間とマイヤー氏が行動を共にするのを目撃すれば噂になるし、記憶されるだろう。
捏造写真の撮影現場を隠せたとしても、山奥に不審な荷物を載せて行き来する車両や、撮影機材を運ぶ人、森の周囲で見張りをする人など、全てを隠蔽するのは不可能に近い。
そんなところに、マイヤー氏が宇宙人と会ってUFOの写真を撮ったという話を知れば、当然そのような証言があちこちで出るだろう。
しかし、不思議にもそのような事例はないようだ。
つまり、付近の住民は
①本当にそのような不審な物や人物を見ていない
②見ているが口封じされている
③何らかの利益を享受するために、UFO捏造に同意し、沈黙することで協力している
現実的に考えれば①か③である。
①ならば、集団的捏造はほぼ否定され、③ならば、捏造はさらに大規模なものとなり、企業・地方行政組織・警察の地域を管轄する部署の関連まで疑われてくる。
つまり、地域の行政・警察・住民と企業が共謀してUFO騒ぎを起こして、日本でいえば「町おこし」のようなことをしたのか。
そんなことはありそうもない。
それで足りるだろうか?
全然足りない。
写真や動画、金属サンプルを鑑定し、それが捏造ではなく本物だと証言してくれる専門家・科学者、買収することができる欲深い人間を見つけなくてはならない。
これは有資格者でないと、すぐに嘘だとバレてしまう。
最後に、アルバイトを何十人も雇って、マイヤー氏のところへきたところ、偶然にもUFOを目撃したり不思議な体験をしたと演技してもらう必要がある。
もちろん高額の口止め料と誓約書を交わして。
これだけ準備されていれば、日本のテレビ局が取材に来ても大丈夫である。
木曜スペシャルが、あのような内容で出来上がるには膨大な準備が必要であり、とても片腕の男が一人で出来ることではない。
たとえ多数の協力者がいたとしても困難を極めるに違いない。
ただし、全てが真実であったのならばその限りではない。
続く